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「このミス」海外編1位!『ドラゴン・タトゥーの女』ファンにもオススメの超バイオレントな追跡劇『神は銃弾』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
「このミス」海外編1位!『ドラゴン・タトゥーの女』ファンにもオススメの超バイオレントな追跡劇『神は銃弾』
『神は銃弾』© 2023 By GIAB Productions LLC. All rights reserved
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絶望的状況がバイオレンスを加速させる

原作が話題になってから20年以上が経過しているため、映画化にあたって2023年制作という感じがしないY2Kバイブスが絶妙に懐かしく、ちょっとした発掘感覚で観られるところが逆に新鮮。メインキャラクターを演じるマイカ・モンローとニコライ・コスター=ワルドーは日本ではセレブとして浸透していないので、存在感の危うさにつながっていて終始スリリング。

『神は銃弾』© 2023 By GIAB Productions LLC. All rights reserved

顔面からつま先まで全身タトゥーまみれの面々がインパクト大なカルト集団は、もはや「北斗の拳」的ヒャッハーと同レベルの野蛮さ。教祖はミレニアル版チャールズ・マンソンといったところか。なぜケースはこんな集団に所属していたのか、それはボブとの交流の過程でじわじわと語られるが、ボブもすべてをさらけ出しているわけではない。

ケースのキャラ設定やボブとの関係性は「ドラゴン・タトゥーの女」を彷彿とさせるものの、本作はアメリカ産ということで温&湿度は高め、かつ敵の凶暴性も比較にならないヤバさ。まるで『ニューヨーク1997』(1981年)のような終末感すら漂う退廃的な世界の中でナイーブすぎる主人公たちが足掻き、観客をやきもきさせる。

『神は銃弾』© 2023 By GIAB Productions LLC. All rights reserved

はたしてボブは娘を救い出せるのか? そもそも、まだ生きているのか……? 絶望が暴力を加速させ、「このシーン、必要?」みたいな不思議(ちょっとおもしろ)展開もありつつ、グチャドロバイオレンスの果てに、かれらは何を得るのか――。

いまニコライ・コスター=ワルドーがアツい?

さて、本作でなかなかひどい目に遭うニコライ・コスター=ワルドーだが、海ドラ勢には『ゲーム・オブ・スローンズ』のジェイミー・ラニスター役で有名だろうか。『ブラックホーク・ダウン』(2001年)など大作への出演で注目を集めたニコライは、くしくも1994年の出演作『モルグ/屍体消失』がデジタルリマスター版で来年リバイバル公開されるという、奇跡的なタイミングは“呼ばれてる”感ありだ。

『神は銃弾』© 2023 By GIAB Productions LLC. All rights reserved

ほかにもブライアン・デ・パルマ監督の佳作『ドミノ 復讐の咆哮』(2019年)主演や、アカデミー賞を席巻したドキュメンタリーアニメ『FLEE フリー』(2021年)ではリズ・アーメッドらと共に製作総指揮と英語ナレーションを務めたりと、芯のある裏方活動で信用できる男としても知られるニコライ。ちなみに2006年のハリソン・フォード共演作『ファイヤーウォール』も来年CS放送と、2024~2025年はニコライがアツい? かもしれない。

『神は銃弾』は2024年12月27日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー

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